パスポート並の効力。カナダBC州の身分証明証「BCID」を申請したけれどスーパー簡単。メリットだらけだから作って。
- 2018.09.17
- 住む

【要点】
■カナダ・BC州の身分証明書「BCID」を申請作ったけれど簡単だし持ってると便利
■申請に必要なのは申請料(CA$35=約3,000円)・パスポート・半年以上残ってるビザ
■私の場合、申請してから11日目に手元に届いたよ
※記事作成時:2018年9月(最新情報はご自分でチェックしてください)
【この記事はこんな方人向け】
・身分証明書「BCID」を作ろうか迷っている人
・どうやって申請して、どれくらいの日数で届くか、できるだけ詳しく知りたい人
・どんなことに役立つかしりたい人
カナダ・バンクーバーにワーホリに来ている人なら、一度は耳にしたことがあるかもしれないのが「BCID(ビーシーアイディー)」
私こくぶんは当初、全く作る予定がなかったんだけれども、
ここカナダBC州は「お酒」に関わる制限が何かとあって、お酒を買うにもバーに行くにも、「ID(Identity Document:身分を証明できる物)」が必要。
大抵、私たちのような一時的な滞在者(ワーホリ、学生ビザの人など)は、この証明書は必須ではなく、身分証明にはたいていパスポートが使われる。
けれど、滞在していた記念にもなると思い、バンクーバーに住んで4ヶ月目にして、ようやく申請してみたんだけど、CA$35(日本円で約3,000円)と高くもないし、申請も思った以上に簡単。
そして、あるとかなり便利だからぜひ作って欲しい、と思い内容をシェアしようと思う。
1,カナダBC州「BCID」とは?絶対に必要なの?
結論から。
■BCIDとは、カナダBC州(ブリティッシュ・コロンビア州)が発行する身分証明証
■身分証明としては、運転免許証やバスポートと同じ位効力がある
※ただし、もちろんこのカードだけでは運転も出来ないし、ましてや国境は越えられない
■ワーホリでは必須でもなく、絶対に必要でもない。作らなくても生活に支障なし。
(1)BCIDとは
まず、そもそもBCIDって何?というところから。
■日本でいうマイナンバーカードのようなもの
■カナダのBC(ブリティッシュコロンビア州)公認のID(身分証明書)
■カナダで運転免許証を持っていない(または年齢の関係で運転免許証を取得できない)人のための身分証明書
カナダBC州の公式サイトでは以下のように説明されている。
If you’re not a driver, a BCID card provides peace of mind. It’s a reliable piece of government photo ID with the same security features as a B.C. driver’s licence.
(ざっくり和訳)
たとえあなたが運転しなくたって、BCIDがあれば大丈夫。BCIDは、州政府公認の信頼できる写真付きID(身分証)で、BC州の運転免許と同じセキュリティー機能が備わっています。(参照元:ICBC ”Apply for a BCID”)
日本でも、身分証明書としての「運転免許証」があるけれど、運転しない人や18歳未満だったら所持していないよね。
その点、マイナンバーカードは顔写真付きで誰もが所持できる身分証だから便利。
まさにそれと同じく、カナダのあるBC州でも、運転免許証は無いけれどIDが必要な人のために「BCID=British Columbia Identification」という写真付身分証がある。
サイズ感も、日本の運転免許証やマイナンバーカードと同じくらいのサイズで、効力としては、パスポート並。BCIDを持っていれば、パスポートを持ち歩かなくても身分証としてどこでも提示することができる。
(2)作るべきか、否か。
結論から。
■別に必須じゃない
■ただし、お酒を飲む人なら作っておいて間違いない
■BC州の住民だったという記念を作りたいならぜひ
そう、このBCID、私たちのような留学生・ワーホリビザを所持する、つまり一時的にカナダに住んでいる人にとって必須なものではない。
現に、私こくぶんもバンクーバーに来てから4ヶ月間は所持していなかったけれど、このカードを持っていなくとも全く不自由なかった。
が、唯一「面倒!!!」と声を大にして叫びたかったのは、ID(身分を証明できるもの)が無いと「お酒が飲めない」という事。
実は、バンクーバーのあるBC州では、法律によってリカーショップ(酒屋)でお酒を購入するにも、パブ・バー・日本食の居酒屋ですら、
とにかく「お酒を販売・取扱いしている場所」でお酒を買う場合は「身分証明証とクレジットカード等の2種類」の提示が必要なの。
なにそれどういうこと?という人のために。
以下詳しく情報が乗っているサイトを参考に説明するね。
(ざっくり和訳)
お酒を買うためには、どんな種類のID(身分証)が必要ですか?
身分証明書の提示を求められた場合、以下が必要です。■政府が公的に発行したID(外国政府が発行したものを含む)で「名前・顔写真・生年月日」があるもの。運転免許証やパスポートを指す。
■次に必要なID(セカンドID)は、クレジットカードや学生証など「名前と署名もしくは顔写真」が含まれるもの。
(ファーストIDの補助的役割を果たすもので、その信憑性を確かめるためのもの)有効期限が切れたIDは、所有者の年齢を証明する限りに使用されます。
IDについて不審な点がある場合は、お酒の提供を拒否することがあります。(引用元:British Columbia州政府サイト)
つまり、バンクーバーのあるBC州では法律によって、お酒を買おうにも、お店でお酒をオーダーするにも「パスポート」と「クレジットカード」の2種類が必要ということなの。
これを初めて聞いたときは「そんな馬鹿な…そんなこと言って、実態はゆるいでしょ、カナダだし…」と思っていたんだけれど、
日本人が経営していて、日本人が店員さんだとしてもIDを求めれる位、なかなかしっかり確認される。
ちなみに、実体験から言わせてもらうと、
■リカーショップ(お酒を販売している店)では、確実に上記2種類のIDを求められる。セカンドID(クレジットカード)を忘れて購入を拒否されたことがある。
■ナイトクラブでも、たいてい2種類のIDを求められた。
■日本人同士で行くと、たいてい2種類のIDを求められた。
■たまに、パブでもレストランでもサーバーによってIDを求めらないことがあった。
■友達はID求められたのに、私は不要だった…というパターンや、その逆もあった。
こんな感じで、とにかく飲みに行く時やお酒を買いに行くときは必ず2種類IDを持ってかなければならないので注意してほしい。
クレジットカードはともかく「わざわざ飲みに行くのにパスポートを持ち歩きたくない」という人は作った方がいいと思う。
私こくぶんも最初の4ヶ月はパスポートを持ち歩いていたけれど…
■パスポートを紛失した場合のリスクが高い(しかも酔ってるとリスク倍増)
■CA$35(日本円で約3,000円)と若干高いけれど、5年間有効
■そして、作ったら作ったで、一生記念になるな、と思った
■ウィスラーという場所に引っ越す予定だったが、ウィスラーもBC州だと知った
(=つまり、1年間はBC州を離れる予定がなかった)
という理由から、BCIDを作るにい至った。
【余談】コンビニでお酒が売っていないBC州
日本だと、24時間やっているコンビニさえ近くにあれば、いつでもお酒を買うことが出来るし、なんならコンビニの目の前でお酒を飲もうが、誰も何も言わない。
しかし、カナダのBC州では、そもそもコンビニや多くのスーパーでもお酒が売っていない。
お酒は、上の写真のような「BC LIQUOR STORE」といったようなリカ-専門店じゃないと購入することができない。
しかも野外でお酒を飲むことは禁止されている。厳しい法律よね。
これを知ると、日本がお酒に対していかに寛容で天国のような国か身にしみるよ。笑
(3)申請する上での注意点
こちらも、まずは結論から。
■申請時点で、6ヶ月以上有効なビザを保持していること
■住所が定まっていること
これについて、もっと詳しく確認していこう。
まずは公式より。
■To get a BCID card, you must be 12 or older. To apply:
・Visit any driver licensing office
・Bring accepted ID(※)
・Pay the fee for your BCID
(引用元:Apply for a BCID)
■Certain other individuals, such as some holders of Study and/or Work Permits, or Work Permits on Working Holiday Programs — which are issued under the federal Immigration and Refugee Protection Act and are valid for a period of six or more months — may be deemed residents. Tourists or visitors to B.C. do not qualify.
(引用元:British Columbia -Are you Eligible?-)
(ざっくり翻訳)
■BCIDカードを作るためには、12歳以上かつ、以下を満たす必要がある
・運転免許センター(オフィス)を訪れること
・必要なIDを持ってくること(※)
・申請料を払えること
■ 6か月以上有効なワーホリビザまたは学生ビザを保持している必要がある。なお、BC州への観光客または訪問者は申請資格がありません(=ツーリストビザの場合は申請できない)
(※)日本人留学生orワーホリホルダーが必要なID
■いずれも原本であること
■1つ目のIDは「ワークパーミット(ワーキングホリデー許可書)」
→バンクーバー国際空港のイミグレーションオフィスでもらったフルカラーのA4用紙1枚
■2つ目のIDは「パスポート」
(画像引用元:ICBC)
実は、これ以上の情報を公式サイトを探しても得られず…
かわりに、バンクーバー留学センターという留学エージェントのサイトで詳細がのっていたのでそのまま引用させていただこうと思う。
①申請にあたり12歳以上である必要あり(19歳未満は保護者の確認が必要)。
②留学生は申請にあたり6か月以上有効なワーホリビザまたは学生ビザを保持している必要あり。
③BCIDは申請時から5年間の有効。有効期限をすぎたものは更新が必要。
④BCIDの更新と紛失による再発行には$15の費用が発生する。
⑤住所が変更になった場合は、申請をしにいったオフィスへ直接出向くか、
電話にてICBCへ住所変更シール(Change of Address Sticker)依頼が必要。(引用元:バンクーバー留学センター「BCIDについて」)
以上の引用元からとにかくわかることは
「6ヶ月以上有効なビザが無いと申請することができない」
ということ。
実は、私こくぶんが申請に行った時、ちょうど私の前に3人組の日本人が並んでいた。
彼女たちは、並んでいる最中から「ビザ残り5ヶ月しかないけどなんとかなるかな」とそわそわしていいて、私も一緒にそわそわしていた。
で、彼女たちの番が来て、窓口の人が有効期間が残り5ヶ月しかないワーホリビザをみた瞬間、
「有効期限が足りない。申請は受付けられない」
と、凄まじくドライであっさりと申請を却下していた。
15分位並んだのに、ものの30秒で却下。ワオ…と思ったよ。
なので、6ヶ月以上有効なビザが無いと、マジで問答無用で申請できない。
どんなにかけあっても無理なのでここは注意。
ただし、ビザの延長申請をすれば取得可能だと思う。学生ビザ所持者がワーホリビザに切り替える、もしくはその逆もしかり。
そして、もう1つ「住所が定まっている」ことも重要。
引用分には住所についての言及がされていなかったけれど、
BCIDは申請した時点での住所が記載されることになっているから「とりあえず泊まっているホテルの住所」というわけには決していかないので注意してほしい。
■申請してからBCIDが手元に届くまで約2週間かかる
■住所変更する場合、変更のためのリクエスト申請が必要
これらの理由からも、渡航後すぐに申請するのではなく、住む家が決まってから申請してほしい。
(4)申請方法
【申請に必要なもの】
■パスポート
■6ヶ月以上有効なビザ (前述した通り)
■CA$35(約3,000円。現金・クレジットカード・デビッドカードで支払い可)
の3点のみ。シンプル!
なお、顔写真はその場で撮るから、特に持参する必要はないよ。
【申請場所】
残念ながら、オンライン申請は出来ない(記事作成時点)。
バンクーバー市内にいくつかある「Driver Licensing Office」という、オフィスに行って申請する必要がある。
近くの「ドライバーズ・ライセンス・オフィス」を探す(公式サイト)
▼市内いたるところ、ってわけじゃない。
赤丸が中心部・ダウンタウンで、1つしか無く、いつも混んでいる。青丸は郊外(と言っても田舎じゃない)で、居住区が多い場所。住んでいる場所から近いところを探して行こう。
【営業時間・場所】
ここでは、おそらく皆にとっても利便性が最も高いダウンタウン内にあるICBCを紹介。実際に私こくぶんもここに行って申請したよ。
営業時間:月~金曜(平日のみ)8時~17時
詳しい場所は、以下写真を撮ってきたから、写真付きで説明するね。
オフィスは、「バラード(Burrard)駅」というダウンタウンにある駅から徒歩3分以内の「RBC Royal Bank」という銀行が入っている「ROYAL CENTRE」の建物地下1階にオフィスはある。
①目印は「ハイアットホテル」と「赤と緑のでかい看板」と「マクドナルド」
▼青の看板「driver licensing」というサインも目印
②入り口は、マクドナルドがある場所からどうぞ。オフィスは地下1階にある
③マクドナルド独特の匂いの誘惑を抜け、まっすぐ進むと「左へ」サインがある
④進んだ先に、エスカレーターがある。下るとすぐ左手にオフィス。
⑤ここがオフィス。到着。
【申請過程】
「英語での会話が心配…」という方のために、申請過程についてちょっと詳しく説明するね。
①まず、「受付」の列に並ぶ。
▼平日の3時頃に行ったのにこの並び具合。10~15分程待たかな。
②自分の番が来たら、受付員に「BCIDを作りたいんだけど」と目的を伝える。
ちなみに、受付での会話を録音しておいたから、
「どんな内容を英語で聞かれるのか」知りたい人は音声のみだけど聞いてみて。
▼なんとその間16秒。
【解説】
私:Hi,I would like to make a BCID.
(こんにちは、BCIDを作りたいのですが…)
私:(パスポートとビザを受付員に出す)
受付の紳士:(それをおもむろに確認して受付番号を発行する。その間3秒くらい)
受付の紳士: This is your number, it’ll show up on the board, and can you fill this out ??? waiting, OK?
(これが君の受付番号ね。電子版に表示されるから、これ記入して待ってて)
私: Sure! Thank you~
(わかった!ありがとう~)
という、ものの16秒の受付だったけど、若干聞き取れず…(聞き取れたら教えて)
まあ、要は、
■「パスポート・ビザ」を受付に出す
■受付番号もらう
ために最初は並ぶのよ。
③申請の紙切れに必要事項を書いて、自分の番号がボードに表示されるまで待つ。
▼こんな感じ。別に音声で呼び出されないから気をつけてね
▼これが、申請シートと、受付番号の半券。
■住所(Unit/Apartment#, Street address, City)
■郵便番号(Postal Code)
■身長(Height)/体重(Weight/目の色(Eye color)/髪の色(Hair color)
■暗証番号(Keyword/password)※住所変更の際などに必要
という具合に記入。
「た、体重!?」と女子はざわつくかもしれないけれど、別に厳密に書かなくてもいいと思う。
ちなみに、暗証番号以外は、すべてIDに記載されるよ!
(身長、体重、目の色、髪の色全て書かれたものが手元に届く。サバ読みすぎないようにね)
【余談】IDのどこに書かれるか?
下の見本カードを参照にしてほしんんだけど、
中央に「Wt: 51.0kg Ht:175cm Eyes: BLU Hart:BRN」ってあるやつ。
▲見本と言えど、この身長で青い目でブロンドヘアーで体重51kgしかないとか、どんだけ理想人間なの、といわんばかりの内容。笑
④呼ばれたら、窓口に行って説明をうんうん受ける。
ここ、音声を取り忘れてしまった…けれど、確か
・申請料がかかるよ
・更新の場合は連絡してね
・もし帰国するときも教えてね
みたいなことを言っていた気がする。
⑤写真を撮る(同じオフィス内にある)
日本の運転免許の写真撮る時ぐらいあっさりと、秒で終わる。
ちなみに…
・立って撮る(座らない)
・メガネかけてる人は外す
・前髪は目にかかわらないようにしなきゃいけない
「ブサイクだったので取り直していいですか?」という隙を与えない程の速さだったから、撮り直しはできないのかもしれない。
▼下写真、☓マークの場所に立って撮られる
⑥お金を払い、控えの紙みたいなものをもらって、あっさり終了。
申請代金はさっきも書いたけどCA$35(日本円で約3,000円)
私はデビッドカードで支払ったけど、現金でもクレジットカードでもOK(JCBは無理)
これで本当に終わり。
▼右上に(乱暴に)綴られているのがCA$35払った領収書
ちなみに、上の写真、A4サイズくらいの確認書・中央に
”Your BC Identification card will be mailed to the address provided within 60 days.”
(あなたのBCIDカードは60日以内に届きますよ)
と書かれてるから、公式では8~9週間かかると言われてる。
自宅のポストに届いてくまで、ふんふんぽやぽや、何も考えずに待つのみ。
(5)手元に届く期間と実物
【期間】
60日とか、まあまあ待つじゃん!と思ってたが、なんと私の場合、申請した次の日から起算して11日で届いた。
速っ!鬼速っ!!
と、まあ唸っちゃったよね。やるじゃないか、BC州のお役所仕事。
ただし、日本の他のサイトでは「4~6週間かかる」という情報があったし、公式でも8~9週間だったから、これむちゃくちゃ最速で届いたんじゃないか、と思う。
人によるのか知らないけれど、何も無ければ約2週間で届くと思われる。ご参考まで。
【実物】
▼日本だったら本人受取が必要なくらいの個人情報だけど、ペラッペラの封筒で普通に届く。
▼入ってたのはこの1枚のみ。重要事項と、カード本体だけ届く。シンプル。
こんな感じ!
用紙右の欄に、いろいろ書いてあるけど、何かと言うと
「名前や住所が変わったら教えないと嫌いになっちゃうんだからね!」
っていう内容(だと思う)
なにはともあれ、これで私も「BC州民!」と堂々と名乗ることができる!いえーい。
IDがあるって、地味に嬉しい。
2,まとめ
以上!
BCIDの申請方法について、手元に届くまで出来る限り詳しく紹介してみたよ。
BC州の公的保険と同じようにオンラインで申請できたら最高だったんだけれど、それでも窓口に行って、うんうん話を聞いてお金を払えば届くというシンプルさ。
先にも書いたけれど、これさえあれば、パスポートを所持していなくともバーにもパブにも出入りでき、リカーストアでお酒を買うこともできる。
さらに、「身分証明証」として携帯できるものがあるのは海外に住む上で便利。
そして何度もいうけど、くれぐれもビザの期限が有効なうちに(6ヶ月)申請してね!
参考になったら嬉しい!
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